火曜日, 11月 09, 2010

Soviet Union The evil invader 氷雪の門

1945年夏、太平洋戦争は既に終末を迎えようとしていたが、戦禍を浴びない樺太は、緊張の中にも平和な日々が続いていた。しかし、ソ連が突如として参戦、日本への進撃を開始した。北緯50度の防御線は瞬く間に突破され、ソ連軍は戦車を先頭に怒濤のごとく南下してきた。 戦禍を被った者たちは、長蛇の列をなして西海岸の真岡の町をめざした。 真岡郵便局の交換嬢たちは、4班交代で勤務に就いていた。彼女たちに中には、原爆を浴びた広島に肉親を持つ者がいる。最前線の国境に恋人を送りだしたものがいる。戦火に追われて真岡をめざす姉を気づかう者がいる。刻々と迫るソ連軍の進攻と、急を告げる人々の電話における緊迫した会話を、胸の張り裂ける思いで聞き入るほかになすすべがなかった。

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